WATCH(観る)!MAKE(撮る)!ACT(演じる)!それぞれの得意分野で、映画をENJOY!
脚本、絵コンテ、そして撮影。演劇部とのコラボで、作品に新たな魅力が生まれる
熊本大学黒髪キャンパスの北東にあり、森に抱かれるようにたたずむ「知命堂」。かつては宿舎施設だったこの建物は、現在文化部の部室になっています。2階に上がると「映画研究部Cinelab(シネラボ)」(以下:映画研究部)の皆さんが、こたつを囲んで、企画会議の真っ最中でした。今年、創部50周年を迎える映画研究部。部の活動では、映画を鑑賞するだけでなく、オリジナルの映画やPV作成などが中心です。映画を見ることが好きな人だけでなく、脚本を書くのが好きな人、撮影が好きな人、そして演じることが好きな人など、それぞれの得意分野を生かしながら、楽しく活動しています。
今年度は紫熊祭に向けて、『告白』『おこたちゃん』『恋愛小説』『洋菓子協奏曲』など、バラエティに富む7つの短編映画を制作した映画研究部の皆さん。「通常は、発案者が脚本を書き、絵コンテを興したあとに、土日にみんなで撮影をすることが多いですね」と語るのは、法学部2年生で部長の川原悠(はるか)さん。今年度は、演劇部とコラボするなどの新たな取り組みにも挑戦し、作品の質の向上を図りました。
菊池市とのコラボで大学生ならではのフレッシュな作品が高評価!
昨年5月には、菊池市と熊大が、地域活性化を目的とした包括的連携協定を調印したことで、菊池市と映画研究部のコラボレーションが実現しました。菊池市にまつわる言い伝えなどを動画で紹介する取り組みをしている「菊池市プチ伝説調査隊」と、映画研究部が話し合いながらビデオ作品を作成。失恋した女子大生が、仲間とともに菊池市内でスイーツを食べ歩いたり、観光名所などを巡ることで、失恋から立ち直っていくというストーリーです。協定の調停式で上演され、学生ならではの斬新な脚本やBGM、さらに学生たちの迫真の演技が大好評!菊池市で長い間愛されている伝統菓子や、良縁に恵まれるという伝説を持つ「鼻突地蔵(はなつきじぞう)」などの史跡にスポットを当てることで、「学生ならではの視点で、菊池市が魅力的に描かれている」との評価を得ました。「僕たちの意見をおもしろがって下さって、思いっきりやらせてもらいました。菊池市役所の方たちとの会議やメールのやりとりなど、社会勉強にもなりましたね」と川原さん。
今年は、創部50周年!歴史を振り返り、新たな一歩を踏み出す。
今年は、創部50周年!
歴史を振り返り、新たな一歩を踏み出す。
菊池市とのコラボレーションが縁で、昨年11月には、「菊池映画祭」の委員長からオファーがあり、ボランティアスタッフとしてイベントに参加した映画研究部の皆さん。事前の企画会議から参加し、当日の受付やもぎり、休憩所の運営など、貴重な体験をすることができました。「現場では、予測通りにことが運ばないこともたくさんありました。臨機応変に対応することの難しさを痛感するとともに、スタッフ全員が一つの目標に向かって力を合わせるというかけがえのない体験ができました」と部員の皆さんは声を揃えます。行定勲監督から直々に映画談義を聞かせてもらった学生もいて、映画研究部の映画づくりも少しずつ進化していくのかもしれません。
今年、創部50周年を迎えるにあたり、さまざまなイベントを企画しているという映画研究部の皆さん。「50年前に映画研究部を立ち上げたのは、近代文学館の井上智重館長なんです。6月には、歴代の先輩方が作った映画の上映会や、講演会などの計画を井上館長とすすめているところです。楽しみにしていて下さい」と川原さんはほほえみます。
(2014年1月28日掲載)
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