33の部活動が一堂集結![医学部新歓オリエンテーション]
意外と大変!新歓オリエンの全体統括
2018年4月5日(木)、熊本大学本荘キャンパス医学教育図書棟で、医学部生の自治組織「学友会」公認の部活動の新歓オリエンテーションが開催されました。33の部活動が新入生の目の前でそれぞれのアピールができる、1日限りのイベントです。新歓オリエンの全体を指揮するのは、ゴルフ部の上田山侃(たかやす)さんとESS(English Speaking Society)の冨松侑真(ゆうま)さん。二人とも医学科の3年生です。「1日だけのイベントですが、意外とすることが多くて…」と上田さんと冨松さん。各団体の新歓担当者への連絡やオリエン当日に使用するパンフレットの原稿、動画のチェックの他、指定日以外の新歓活動の取り締まりも全体統括の仕事です。試験勉強もできないほど、仕事に追われたそうです。
和気あいあいとした雰囲気ながらも、学生たちの成果を残すことを目的に技術向上を目指している熊大医学部の運動部。その理由は、「運動部には、西日本医科学生総合体育大会という西日本の全ての医学部生が出場できる一番大きな大会があります。それに出場するために、部活に入り練習に励む学生が多いんです」と教えてくれました。
上田さんが所属するゴルフ部は、大学からゴルフを始める初心者がほとんどですが、女子が強く、大会でも入賞実績が多いのだとか。「3位入賞経験のある先輩がいらっしゃいます。男子はボチボチですね(笑)。強くしていくためにも練習回数を増やしていこうかな、と思っています」と意気込む上田さん。文化部のESSも負けていません。冨松さんは「2017年には京大や阪大などの有名大学も出ていたスピーチ大会で2位と5位入賞を果たしました。また、ディベート大会では、2016年ころから8戦7勝くらいしています」と誇らしげに語ります。
新歓では一人でも多くの新入生を獲得しようと、どの部活も張り切っています。部活選びのポイントとして冨松さんは「すでに決めている部活がある人は、そこに入ればいいと思うし、迷っている人は気になっている部活の新歓に参加して、そこの雰囲気を味わって決めればいいと思います」と語ります。「ゴルフ部では試打会、ボート部では試乗会のように部活の雰囲気を味わえる新歓活動を4月中は行っているので、ぜひ参加してほしいですね」と上田さんも笑顔で語りました。
2年ぶりの復活に向けて動き出した医学祭実行委員会
新歓オリエンの午前中の部に登場したのは医学祭実行委員会。医学部の学園祭「本九祭」は、2016年から2年間実施されていませんでした。「元々、医学祭は黒髪キャンパスの紫熊祭と比べて、盛り上がりにも欠けていると言われていました。そこに熊本地震が起きて、医学祭をやっている場合じゃないという雰囲気になりました。しかし、最近、医学部は活気を取り戻しつつあって、今年入学した新入生と私たちの大学生活を充実させていくために医学祭を復興させようと立ち上がったんです」と医学科3年の緒方啓仁(けいじ)さんは言います。現在は、9月中旬に開催を予定している医学祭に向けて準備を進めているところ。「医学祭は、医学科と保健学科の学生が協力して作り上げる学園祭です。研究発表の他、今年の企画として高校生と一緒に教授方の特別講義をやりたいと考えています。これから忙しくなります」と意気込む緒方さんでした。
※ 熊本大学医学部学園祭?本九祭?は、2018年は9月16日(日)に本荘中地区、本荘南地区で開催が決まりました。
東洋医学を深く追究する東洋医学研究会
午後の部のトップバッターは「東医研」こと東洋医学研究会です。東洋医学や漢方の使い方や理論について学ぶ部活です。医学科4年の嶋永翔太さんは「東洋医学は熊大のカリキュラムにも入っているんですけど、学ぶ時間は非常に少ないんです。少しでも興味があったり、自分の体質を知りたいという人がいたら、いつでも来てほしいですね」と語ります。毎年春と秋の2回、「九鼎会(くていかい)」と呼ばれる九州中の東洋医学研究会が集まって交流を深めます。「九鼎会では基礎理論の発表や病院の先生からいただいた症例に対して『こういう風に考えて、この方剤を使うことに決めた』と各大学から意見を出し合い、それについて議論し合う弁証論治を2日間行います。今年の春は、6月30日(土)と7月1日(日)、阿蘇で開催予定です」。新歓では体質診断や鍼灸体験、よもぎ餅作りといった東洋医学研究会ならではの活動で新入生を歓迎します。
東洋医学研究会のような医学部ならではのものから、野球部、バスケ部、水泳部などの定番のものまで、さまざまな部活がそろっている熊大医学部。どんな部活に入ろうか迷う人は、いろんな新歓をのぞいてみてはいかがでしょうか?
(2018年6月5日掲載)