平成30年度の主な取り組み

国際化関連

対日理解交流促進に向けた各種取組

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(訪米の際の現地学生との集合写真)

 外務省による対日理解促進交流プログラム事業「カケハシ?プロジェクト」に初めて採択され、米国フロリダ州マイアミとの相互交流を行った。Miami Dade Collegeの学生及び引率者25名の訪問を受入れ、本学学生との交流や日本文化に関する講義?文化体験を通じて日本についての理解促進を図った。また、本学の派遣団25名も米国を訪れ、在マイアミ日本国総領事館の訪問及び現地の日系企業の視察を行うとともに、現地の大学?高校を訪問し、熊本地震の経験や日本文化についてプレゼンテーションを行うことで、日本及び熊本の特色?魅力を現地の学生に伝えた。

日本人学生の海外派遣支援

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(ラトビアで現地の文化体験を
行う本学学生)

  全学部?大学院の学生を対象とした語学研修等の新規派遣先(ラトビア、カナダ、フィリピン)でのプログラムを開発?実施し、夏季?春季合わせて11回の短期留学プログラムを実施した。これにより、多様な海外体験の機会の提供や、プログラム内容の充実に繋がり、日本人学生の海外派遣数増加を図ることができた。
 また、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の採択件数増を図るため、平成30年度より申請書の書き方に関する説明会を新たに実施し、申請者数の増加に繋がった。

国際的な広報活動

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(スラバヤ工科大学における
アカデミックセミナー)

  平成31年3月「国立六大学連携コンソーシアム(千葉大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、長崎大学、熊本大学)」の活動の一環として、ASEAN各国(ミャンマー、ラオス、インドネシア、タイ)で実施されたアカデミックセミナーに参加し、大学紹介を実施するとともに、現地教員との交流を行った。特にインドネシア?スラバヤでは本学現地オフィス及び協定校のスラバヤ工科大学と協働してセミナー運営を行い、200名を越える現地学生に国立六大学の紹介を行った。海外オフィスとアライアンスを活用した効果的な広報活動により、本学の認知度を向上させた。

外国人留学生への就職支援

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(第7回キャリアセミナー集合写真)

  「留学生就職推進室」を中心に外国人留学生の日本国内への就職支援を実施した。ビジネス日本語教育としてビジネス日本語等のクラスを計10クラス開講し、キャリア教育として企業の経営者や人事担当者、留学生OB?OGによるセミナーを計16回実施した。その他、インターンシップ参加支援及び各種講座の提供を行った。また、本学の日本人学生からなる「グローバル?スチューデント?アシスタント」を新たに組織して留学生支援を実施し、留学生の日本語コミュニケーション力向上と日本文化及び日本企業への理解を深めることができた。

新たな海外拠点及び同窓会の設置

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(台湾南台オフィス開所式)

  平成31年3月に台湾?台南市に台湾南台オフィスを新規設置し、開所式を実施した。本学の協定校である南台科技大学および本学の共催で実施した同式には、両大学の関係者など約40名が出席した。同式は現地メディアにて広く扱われ、本学の認知度向上につながった。
 さらに、同オフィスの開所式に併せて台湾同窓会を初めて開催し、台湾同窓生による台湾内における本学の情報発信体制の構築につながった。

ガバナンス改革関連

クロスアポイントメント制度の整備

  国内外の他機関との連携により本学の教育研究活動の更なる充実?強化及び活性化を図るため、クロスアポイントメント制度に関する規則を整備し、平成30年4月より施行した。規則の整備により、今後は本制度を利用した優秀な人材の受入を促進することができ、本学の教育研究等の更なる向上に寄与することができる。

教育改革関連

グローバルリーダーコースにおけるプログラムの多様化

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(海外短期留学プログラム
(マレーシア))

  グローバルリーダーコースの特徴である「グローバル課外教育プログラム」では、グローバルリーダー養成のためのフィールドワークを中心とした海外短期留学プログラム(マレーシア)を平成30年8月に実施した。参加者12名は、平成30年4月から行った受入大学の教員との事前学習により、渡航前にプログラムの課題が明確となり、現地入りしてすぐに主体的に課題に取り組むことができた。加えて、同様の事後学習を行い、リーダーシップの資質を確実の伸ばすことができた。また、2年次の課外活動としては、グローバルリーダーコースの1年間の活動をまとめた「GLC Magazine」を発行した。

教育のグローバル化の更なる推進

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(学修成果可視化システムで
出力する「学修の記録」)

  平成30年度は英語による科目(「Multidisciplinary Studies」)を28テーマから36テーマ(13科目)へ増加させ、外国人留学生の受講者数が増加した。これにより、日本人学生が外国人留学生と一緒に学ぶ機会がさらに増え、グローバル意識の向上につながった。
 また、「Multidisciplinary Studies」の内容の高度化の一環として、スペイン、タイ、フィリピンから教員を招へいし、オムニバスで実施するグローバル?チーム?ティーチングの授業を新規開設した。
 さらに、成績評価、GPA、修得単位数、英語外部試験スコア等をグラフ化し、学生の学修成果を可視化する「学修成果可視化システム(ASO)」について、登録されているデータを出力する機能を整備した。英語表記での出力を可能としたことにより、海外を含む進学?留学等において、自身の強みとなる部分や成長度を視覚的にアピールする資料として活用することが可能となった。

大学独自の成果指標と達成目標

熊大グローバルYouthキャンパス事業の拡充

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(「Summer Festa」での
英語による授業体験)

  本学のグローバルリーダーコースの認知度が向上したことにより、海外からの留学生と英語で交流する「Meet&Greet」やオープンキャンパスにて英語による授業を体験する「Summer Festa」に、SGH校をはじめ、グローバルリーダーコースに興味を持つ高校生の多数の参加があった。参加者からグローバルリーダーコースへの問い合わせも多数あり、志願者増へつながるものとなった。さらに、現在、県内高校生を対象とした国際感覚豊かな人材養成のための英語によるグローバル教育を実施する英才塾の設置を目的としてWGを立ち上げ、「高校生のためのグローバルリーダー育成教育プログラム」の試行準備を進めている。

教育のグローバル化の推進と地域への波及を目指したFD研修

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(平成30年9月FD研修)

  英語による科目等を提供する体制の整備、及び次世代の教育?研究現場をリードする教員の英語による教授力?コミュニケーション力の向上を主たる目的として、平成30年9月及び平成31年3月に講師招へい型のグローバルFD研修を実施した。特に3月の研修は、教育のグローバル化の取組の効果を地域へ波及させるため、熊本県内の大学等が加盟する一般社団法人大学コンソーシアム熊本と共催で実施し、県内他大学からも参加者を募ることで、より広い対象者に研修の機会を提供することができた。

大学の特性を踏まえた特徴ある取組

国際先端研究拠点における多彩な取組

h30_image10.jpg(第2回KU-KAIST
ジョイントシンポジウム)

  本学の生命科学及び自然科学分野の国際的な研究力向上を図ることを目的として設置された国際先端医学研究機構(IRCMS)及び国際先端科学技術研究機構(IROAST)では、平成30年度にIRCMSで12回、IROASTで28回のセミナーを開催し、国際先端研究の学内への波及に努めた。加えて、平成30年10月及び平成31年1月には、IRCMS、IROAST及び韓国科学技術院(KAIST)が共同でジョイントシンポジウムを2度開催し、分野の垣根を越えた国際的な共同研究の創生?促進に寄与した。